山口県長門市が建て替え整備した市役所新庁舎(令和元年8月完成)は、木造と鉄筋コンクリート造りを組み合わせたハイブリッド構造を採用しています。(5階建て、延べ床面積約7100平方メートル)
木造庁舎としては全国最大規模で、同規模の官公庁の建物として全国で初めて、全ての階層に耐火性のある木造の柱と梁を使用しており、木材は市有林から調達しています。
地中熱利用屋外施設用システム「こかげ」は、地元企業の発信の場として、回廊内のバス停に近い場所に設置してあります。
地中は一年を通して安定した温度を保っているため、「夏は涼しく、冬は外気より温かい」温度差エネルギーが眠っています。
その地中に専用の熱交換パイプを埋設し外気を通すことで、主に夏場に外気より涼しい空気を設置されたベンチの前面の壁面部から吹き出し、憩いの空間をつくっています。また、専用の熱交換パイプには空気浄化機能もあり、花粉や粉じんなどを80%以上除去し、体に優しい心地よい風を送りことができます。
実際に完成時に行われた見学会では、体感された方より、「思ったより涼しい」、「自然エネルギーなので環境にやさしい」などのご感想を多くいただきました。今後、バスの待合の場として、また、市民のコミュニティーの場として期待されています。
Data
完 工 | 2019年8月 |
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GEO施工 | 株式会社ジオパワーシステム |
タイプ | 地中熱利用屋外施設用システム「こかげ」 |
GEOパイプ | 1本(φ380) |